
重曹とクエン酸。
どこにでも売っていて、何十年も前から日本の台所や風呂場に置かれていた、それはありふれた粉たち。
けれど今、そのふたつの白い粒が「神薬」として語られ始めている。
最先端でもない。
特許でもない。
製薬会社の広告にも出てこない。
なのに、癌や糖尿病、アレルギー、インフルエンザ、肝臓病…さまざまな病に、静かに“効いてしまっている”という声が、確かに存在する。
20年来のかかりつけ歯科医がいる。
彼は保険適用外の施術ばかりだが、まるでブラック・ジャックのように、あらゆる症状を見極め、時に癌にすら向き合っている。
ある患者の舌癌を、そして肝臓癌も治した。
ラジオ番組やNHKにも登場するこの歯科医が、自ら勧めたのが、なんと「重曹」だった。
肺癌の余命宣告を受けた患者が、重曹の摂取によって15年生き延びている──その事実が何より雄弁だ。
「抗癌剤はいらない」と彼は言う。
製薬業界の巨大な利権構造、その裏側を知れば知るほど、確かに「効く」という実感は、医療ビジネスの外にあるのかもしれない、と思えてくる。
一方で、クエン酸も“もう一つの神薬”と呼ばれている。
クエン酸──それは、ただの酸味の素ではない。
体を弱アルカリ性へと導き、血流を整え、細胞の炎症を鎮める。クレブス博士がノーベル賞を受賞した「クエン酸サイクル」は、まさにこの原理
だ。
驚くべきは、WHOに登録されている1500以上の食品や薬の中で、「体を弱アルカリ性に戻すことができる唯一の物質」が、クエン酸だという事実。
二つを合わせて飲むと、まるで魔法のように身体が整っていく。
重曹は、胃酸の過剰を中和し、体内環境をリセットする力を持つ。 クエン酸は、胃液の分泌を助け、酸化を防ぎながらも、アルカリ性へと変化していく。
つまり──
「酸」と「塩基」の絶妙な共演。
これはもう、調和の錬金術だ。
重曹とクエン酸を、小さじ半分ずつ、水に溶かして飲む。たったそれだけで、体が変わる。呼吸が軽くなる。鼻の奥の痰が抜け、声が澄んでくる。
それはまるで、身体が静かに深呼吸を思い出すような感覚だ。
もちろん、医学的な検証は今もなお続く。誰もがこれで治るとは断言できない。
だが、今までの薬に「答え」を見出せなかった人たちが、この小さな白い粉に「希望」を見出しているのもまた事実。
身体は、時に科学よりも正直だ。 そして、「効いた」という声が、次の人の命を救うこともある。
エピローグ
奇跡は、遠くにあると思われがちだ。
だけど本当は、台所に、洗面台に、そしてたぶん、あなたの棚の奥に、もうあるのかもしれない。
重曹とクエン酸。
それは、古くて新しい知恵の再発見。 そして、日々を生き抜くための、世界でいちばんやさしい処方箋。
神薬は、手のひらに乗るほど小さく、静かに、そこにある……….