
恋愛は、時代によって変わるものだろうか?
人々は恋をする。
ただ、その方法が少しずつ変わっていく。
かつては手紙が愛を伝える手段だったのに、
今はスマホひとつで何千キロ先の人と出会うこと
ができる。
アプリのスワイプひとつで、運命の相手と出会え
る可能性がある。
けれど、それは本当に「運命」と呼べるものだろうか?
効率的で、合理的で、選択肢が無限に広がる世界。
でも、選択肢が多いほど、人は迷うものだ。
「この人で本当にいいのか?」
「もっと相性のいい人がいるのでは?」
そんな不安が、いつまでも消えないまま、スワイプを続ける。
昔の恋愛の方がよかったなんて、そんなことは思わない。
不自由な恋は、それはそれで苦しいものだった。
会いたくてもすぐに会えない、気持ちを伝える手段が限られている、
そんな時代には、すれ違いがたくさんあった。
でも、今は違う。
「相手が何をしているのか」すぐに分かる。
「次にいつ会えるのか」も、簡単に決められる。
だけど、それなのに、恋愛の難しさは少しも減っていない。
むしろ、増えている気さえする。
——恋愛市場の未来は、もっとシンプルになるのだろうか?
それとも、さらに複雑になるのだろうか?
私は、どちらとも言えない。
けれど、たったひとつ確信していることがある。
どんなに時代が変わっても、
どんなにテクノロジーが発展しても、
「誰かを想う気持ち」だけは、きっと変わらない
それだけは、
どんな未来でも、
人の心に残り続けるのだと思う。