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LIFE ESSAY 11『もしもし、愛はどこへ?』MAR 17.2025-Mor.Monday

~電話が映す、夫婦の距離~


「あのね、今日さ…」

スマホの画面に、20回の不在着信。
妻から夫へ――。

20回。
20回も電話をかけたのに、出なかった。
「まさか事故でも?」と心配するかと思いきや、
「どうせ大した用じゃないだろう」と気にも留めない夫。

でも、そもそも大した用じゃなきゃ、電話しちゃいけないの?

「話したいことがある」
「ただ声が聞きたい」
「今日あったどうでもいいことを聞いてほしい」

それだけじゃ、ダメなの?


「昔は、話せば尽きなかったのに」

思い出す。
まだ結婚前、夜中まで電話をしていた頃。


お互いに眠たいくせに、「先に切るのはどっち?」 みたいな駆け引きをしてた時代。


「もう寝ようよ」と言いながら、結局30分延長。
話すことが尽きなかった。



どんなにくだらない話でも、笑いながら聞いてく
れた。でも、あれから何年?


気づけば、夫婦の会話は8秒で終わる。
むしろ、電話すらつながらない。


「通話時間が映し出すもの」

このデータを見て、なんだか妙に納得した。

・ 夫→妻 の通話時間 → 8秒
・ 妻→夫 の結果 → 20回の不在着信

一方で、
・ 母→結婚した娘 の通話時間 → 5時間35分
・ 婚約カップル → 1時間30分

…ねえ、どういうこと?

なぜ、家族になった途端、話す時間は短くなるの?


なぜ、結婚する前は「君の声をずっと聞いていたい」って言ってたのに、結婚したら「要件を簡潔に」になっちゃうの?


「言葉が消えた夫婦の、その先に」

夫婦の会話がなくなると、
家の中に静かな「無言の空気」が流れるようになる。

「ケンカするほど仲がいい」なんて言うけれど、
本当に怖いのは、ケンカすらしなくなること。

怒ることもない。
文句も言わない。
期待もしない。

「まあ、そんなもんか」
「話してもしょうがないしな」

…そうして、お互いに何も言わなくなったとき、
夫婦は、本当の意味で「終わり」に向かい始める。


「夫婦の会話は、無駄じゃない」

「で、結局、何が言いたいの?」
夫にそう言われるのがイヤで、
必要最低限のことしか話さなくなった。

だけど、考えてみると――
夫婦の会話って、何か意味がなきゃいけないの?

ただの世間話でもいい。
たわいない話でもいい。


言葉にしなくても通じる、なんて言わずに、
「聞いてよ」と伝えることが、大事なんじゃない?


「20回目の電話がつながるとき」

もし、最近夫婦の会話が減ったなら――
思い切って、電話をかけてみよう。

20回もかけなくていい。
「ねえ、ちょっと聞いてよ」と、たった一度でもいい。

「何の話?」と聞かれたら、
「別に、大したことじゃないけどさ」と言ってしまえばいい。

たぶん、夫は一瞬、面倒くさそうな顔をするかもしれない。


でも、その「たわいない会話」が、
いつか、ふたりの「途切れた時間」を取り戻す
きっかけになるかもしれないから・・・(笑)

画像
参考:今回の記事は、日々何十万と流されるSNS等の情報を
あえて「LIFE ESSay」として書いて見ました。