その昔、イタリア、アメリカ、ハワイで年末の師走を迎えたことがありますが、いわゆる日本で言う師走とはまるで違う味気ない雰囲気が日本人として生まれた遺伝子と文化の違いにがっかりしたことを思い出します。つまりどの国で迎えるより、その時期は日本が一番心にしっくりとくる師走という思いに浸れる時期です。海外に於ける師走とは単なる月日の流れの経過であり、日本の独特な文化から育まれる「わびさび」の感性は海外にはないように記憶しています。
さて、今日は2つめの硬貨のお話しです。元来、私はインテリアに於ける家具は概ねの人達が家具は既製品で買うものと考えておられます。しかしパウダーイエローのリノベーションでは丸で逆の発想からオーダー思考が強い私の思いを理解して下さるお客様が非常に多いとお見受け致します。
その意識を私なりに分析しますと、リノベーションに於ける家のステージ(空間)はあくまでも全体のプロポーションであり家族全体を受け入れる包括的な空間です。
そこで家具の位置づけとは、個性豊かな家族の象徴ではないかと思います。それぞれの空間環境に生まれた個性豊かな家族には、それぞれの感性を持ち合せていますから~それらを表現する家族として創造している場面が家具の役目と思います。これがオーダー家具を作りたいと思う私の考え方であります。
また家具をオーダーすると言うことは生まれながらに主治医が寄り添い不具合が起きたときには直ぐに主治医に治して貰ったり相談することも可能です。この辺りが既製品の家具とは少ばかり違う「アフターケア」が出来る安心感があります。生まれた家族は言わば何処までも面倒を見る責任と義務があります。それが可能に出来る事が、あなたが出逢うことが出来る制作者との直接の繋がりです。私達の仕事は家族の家と言う空間環境の箱を作りますが、それを育てるのはあくまでも住まう方達であり私達のお手伝いはその領域までは侵略しません(笑)
住み手の注文も種々様々でお任せから事細かな指示をされる方も当然おられます。ここで面白い私なりの解釈でお話しをすれば家の空間プロポーションは「両親」、家具は「子供」、その他オブジェや絵画などは全て将未来の姿を現す「孫」という考え方で全ての家というプロポーションを創造しています。
この様な発想でリノベーション後の家具やオブジェという物を常に考えながらデザイナーとして家に関わる仕事をしています。最後になりますが時々私が書いているコラムは仕事を中心にしていますが、、、
実は私自身は人生や日常の出来事で感じた思いを織り交ぜながら読み手が楽しめるように、 あらゆる角度から仕事と人生の融合を書いているコラムニストと考えております。
仕事だけが人生ではありません。しかし仕事を含めたコラムが丁度程よい感じでコラムニストという書き方が一番自分には合った書き方が出来る楽しい時間と思っています。