
人生の真理。
“頑張る”だけじゃどうにもならないこと、結構あるんです。
ある日、久しぶりに会った旧友が「最近、仕事のモチベーションがなくてさ」と言った。私は思わず「モチベーションって、そもそも何?」と聞き返してしまった。
だって、仕事って、そんなに高尚なものだったっけ?
「好きなことを仕事にしよう」なんて言葉がまかり通るけれど、好きなことでも、環境が最悪なら簡単に嫌いになれる。
逆に、そこまで興味のない仕事でも、環境さえ良ければ、案外続けられる。
私自身も昔、ある仕事をしていたとき、「これって私がやりたかったこと?」と何度も自問した。
確かに楽しい瞬間はあったけれど、それ以上に、職場の人間関係や働き方のルールにストレスを感じていた。
その環境がどうしようもなくなったとき、仕事そのものが嫌になった。
でも、ある日気づいたんです。
「仕事って、本当にやる気の問題なのか?」
仕事の続く・続かないの本質
結論から言うと、「仕事を続けられるかどうか」は、本人のやる気よりも環境に依存する。
たとえば、同じ仕事をしているのに、
Aさんは「やりがいがある!」と感じ、Bさんは「つまらない」と嘆く。
この違いは何か?
それは 「誰と、どんな環境で仕事をするか」 によるものだ。
✔ 上司が理解ある人か、圧力をかける人か
✔ 同僚が協力的か、それとも足を引っ張る人たちか
✔ 仕事量が適切か、過重労働か
✔ 自由な発想が許されるか、マニュアル通りの仕事か
こんな条件で、仕事の「楽しさ」は180度変わる。
極端な話、ブラック企業でどんなに「夢の仕事」に就いても、環境が地獄なら長くは続かない。
逆に、そこまで興味がない仕事でも、自由にのびのびできる環境なら意外と頑張れる。
3人3様の視点で語る「仕事と環境」
世の中には、3つのパターンの人間がいる。
①「やる気」重視の人(カリスマ系)
このタイプは「努力すれば何とかなる」と信じている。
「やる気さえあれば、どんな環境でも耐えられる」タイプ。
でも、実際にはこういう人ほど、ある日突然バーンアウトしやすい。
②「環境」重視の人(リアリスト)
このタイプは、自分の気持ちよりも環境を見極める。
「今の会社、上司の性格、通勤時間、給料、どれを取ってもイマイチなら、さっさと転職しよう」という考え方。
実は、最も合理的でストレスが少ない。
③「運」重視の人(ギャンブラー)
このタイプは「どこで働いても、結局は運」と考える。
「今の会社で頑張っても報われるか分からないし、転職しても良い職場に巡り合える保証はない」と、すべてを流れに任せる。
楽観的ではあるけれど、運に任せすぎてしまうと、気づいたら人生が詰んでいることも。
私の結論:「環境を変えれば、仕事は変わる」
私は思う。
「やる気」を燃やすことよりも、
自分が快適に働ける環境を探す方が先じゃないかと。
・上司が最悪なら、転職を考えた方がいい。
・仕事の内容に飽きてるなら、少しでも裁量のある環境に行く。
・人間関係が最悪なら、職場の距離感を調整する。
そうやって環境を変えれば、仕事の楽しさもガラリと変わる。
実際、世の中で「仕事が楽しい」と言っている人のほとんどは、「やる気がある」からではなく、「環境がいい」からなのだ。
読者へのメッセージ
「仕事はやる気が大事」なんてウソ。
環境がすべて。
職場が地獄なら、無理して続けるより、思い切って変えた方がいい。
「転職はリスク」と言うけれど、ダメな環境にしがみついている方が、よほどリスクだ。
結局、「自分が気持ちよく働ける場所を探すこと」こそが、最も賢いキャリアの選び方なのかもしれない。