Home

LIFE ESSAY 10『仕事はやる気より環境で決まる説』MAR 14.2025-Aft.Friday

人生の真理。
“頑張る”だけじゃどうにもならないこと、結構あるんです。


ある日、久しぶりに会った旧友が「最近、仕事のモチベーションがなくてさ」と言った。私は思わず「モチベーションって、そもそも何?」と聞き返してしまった。

だって、仕事って、そんなに高尚なものだったっけ?

「好きなことを仕事にしよう」なんて言葉がまかり通るけれど、好きなことでも、環境が最悪なら簡単に嫌いになれる。


逆に、そこまで興味のない仕事でも、環境さえ良ければ、案外続けられる。

私自身も昔、ある仕事をしていたとき、「これって私がやりたかったこと?」と何度も自問した。


確かに楽しい瞬間はあったけれど、それ以上に、職場の人間関係や働き方のルールにストレスを感じていた。


その環境がどうしようもなくなったとき、仕事そのものが嫌になった。

でも、ある日気づいたんです。
「仕事って、本当にやる気の問題なのか?」


仕事の続く・続かないの本質

結論から言うと、「仕事を続けられるかどうか」は、本人のやる気よりも環境に依存する

たとえば、同じ仕事をしているのに、
Aさんは「やりがいがある!」と感じ、Bさんは「つまらない」と嘆く。
この違いは何か?

それは 「誰と、どんな環境で仕事をするか」 によるものだ。

✔ 上司が理解ある人か、圧力をかける人か
✔ 同僚が協力的か、それとも足を引っ張る人たちか
✔ 仕事量が適切か、過重労働か
✔ 自由な発想が許されるか、マニュアル通りの仕事か

こんな条件で、仕事の「楽しさ」は180度変わる。


極端な話、ブラック企業でどんなに「夢の仕事」に就いても、環境が地獄なら長くは続かない。


逆に、そこまで興味がない仕事でも、自由にのびのびできる環境なら意外と頑張れる。


3人3様の視点で語る「仕事と環境」

世の中には、3つのパターンの人間がいる。

①「やる気」重視の人(カリスマ系)

このタイプは「努力すれば何とかなる」と信じている。
「やる気さえあれば、どんな環境でも耐えられる」タイプ。
でも、実際にはこういう人ほど、ある日突然バーンアウトしやすい。

②「環境」重視の人(リアリスト)

このタイプは、自分の気持ちよりも環境を見極める。

「今の会社、上司の性格、通勤時間、給料、どれを取ってもイマイチなら、さっさと転職しよう」という考え方。

実は、最も合理的でストレスが少ない。

③「運」重視の人(ギャンブラー)

このタイプは「どこで働いても、結局は運」と考える。

「今の会社で頑張っても報われるか分からないし、転職しても良い職場に巡り合える保証はない」と、すべてを流れに任せる。


楽観的ではあるけれど、運に任せすぎてしまうと、気づいたら人生が詰んでいることも。


私の結論:「環境を変えれば、仕事は変わる」

私は思う。
「やる気」を燃やすことよりも、
自分が快適に働ける環境を探す方が先じゃないかと。

・上司が最悪なら、転職を考えた方がいい。
・仕事の内容に飽きてるなら、少しでも裁量のある環境に行く。
・人間関係が最悪なら、職場の距離感を調整する。

そうやって環境を変えれば、仕事の楽しさもガラリと変わる。

実際、世の中で「仕事が楽しい」と言っている人のほとんどは、「やる気がある」からではなく、「環境がいい」からなのだ。


読者へのメッセージ

「仕事はやる気が大事」なんてウソ。
環境がすべて。

職場が地獄なら、無理して続けるより、思い切って変えた方がいい。

「転職はリスク」と言うけれど、ダメな環境にしがみついている方が、よほどリスクだ。

結局、「自分が気持ちよく働ける場所を探すこと」こそが、最も賢いキャリアの選び方なのかもしれない。