本日から2日間は休暇の予定としていました。ですが、物書きというのはどうしても気になることがあれば、筆を取りたくなるものです。それが習性なのか、性（さが）なのかはわかりません。ただ、この大晦日、何かしらの言葉を皆様に届けたくなったのです。どうかお許しください。
師走の朝だ
冬の空気が部屋に染み入るような冷たさだが、不思議と心は落ち着いている。どこからか漂ってくる大掃除の匂い、遠くから聞こえる子どもの笑い声。そう、今年もいよいよ終わる。
掃除道具を片付ける手を一瞬止めて、窓の外を眺めてみる。冬の淡い日差しが、近くの木々を柔らかく包んでいた。その瞬間、ふとした会話を思い出した。「勝ち組が同窓会に来ないって本当ですか？」という話だ。
勝ち負けを超えたもの
正直言って、そんな話はどうでもいい。誰が来ようと来まいと、同窓会はただ「懐かしさ」を分かち合う場所のはずだ。
それでも、人はいつも他人のことを気にしすぎる。誰が成功したか、誰が失敗したか、そんなことを探るより、自分がどう生きてきたかを振り返るほうがよほど大事だと思う。
勝ち組だろうが負け組だろうが、みんな結局は人間で、いろんなことを抱えているものだ。どんなに表向きが華やかでも、誰だって自分だけの孤独を持っている。だから、無理して背伸びしなくてもいい。心を素直にして、目の前のことを楽しめばいいんだ。
掃除と人生
大掃除も人生と似ている。
どれだけ完璧に片付けたつもりでも、いつかまた埃はたまる。どんなにピカピカに磨いても、時が経てば曇ってしまう。それでも掃除をするのは、そこで「新しい空気」を感じたいからだろう。
人生も同じだ。誰かと競争するために生きているわけじゃない。自分の心を整理して、新しい気持ちで次の一歩を踏み出す。それが大事なんだ。
大晦日のひととき
大掃除を終えたら、少しだけ椅子に腰掛けて、今年のことを振り返ってみるのも悪くない。「あの時はこうすればよかったな」「あの瞬間は本当に幸せだった」と、小さな後悔や感謝が胸をよぎるだろう。
それでいいんだ。それこそが、今年という一年を生きた証なんだから。
今年も、よく頑張った。明日からまた新しい物語が始まる。
物を書くということ
そうそう、大晦日の忙しさの中でふと思うことがある。物を書くというのは、特別な道具も場所も必要ない。いつでも、どこでも、思い立った時に始められる。それが自分自身の心を整理するきっかけにもなり、時には誰かを応援する言葉にもなる。たった一行の言葉が、誰かの背中をそっと押すことだってあるのだ。
物を書くというのは、そういうささやかな力を持っている。誰かに勇気を与え、時には寄り添い、また時には「こんな生き方もあるのか」と気づかせてくれる。
だからこそ、これからも書いていきたいと思う。書けることの幸せを噛みしめながら。
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