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言葉が命を救うとき!

実話のお話が今日の『short story』!

アメリカで起こった衝撃的な裁判中の銃乱射事件は、裁判官を含む3名が命を落とし、犯人は逃亡しました。
全米がその行方を追い、犯人の顔が連日ニュースで報じられる中、人々の不安は高まるばかりでした。
 

そんな中、新しい町に引っ越してきた26歳の母親は、日々の生活に追われ、深夜の買い物に出かけました。家に戻ったその瞬間、突如として彼女はその逃亡中の犯人に銃を突きつけられ、監禁されてしまいます。

 
命の危険を感じた彼女は、必死に生き延びるための方法を考えました。暴力に訴えることも、叫ぶこともできない状況で、彼女が選んだのは「言葉」でした。

彼女は、愛読していた『人生を導く5つの目的』という本を声に出して読み始めます。その中には、「誰もが使命を持ち、生かされている」「人間は、他者のために生きる存在だ」という深いメッセージが込められていました。

 
彼女は、恐怖の中でそれを何度も何度も犯人に向かって読み続けました。

 
驚くべきことに、犯人は次第にその言葉に耳を傾け、心を開き始めます。
自暴自棄だった彼の心に、彼女の言葉が静かに染み渡っていきました。

 
そして朝が来る頃、犯人は彼女に害を加えることなく、静かに自首を決意しました。逮捕される際、彼は彼女に向かって一言、「ありがとう」と言ったのです。

 
暴力によって命を奪おうとした男が、言葉によって命を救う道を選んだ瞬間。

 
それは、人間の心に言葉がどれほど深く響き、変化をもたらすことができるのかを示しています。

日々の生活の中で、私たちが何気なく使う「言葉」には、想像以上の力が宿っています。
 
時に人を傷つけ、時に人を救う力を持つ言葉。
だからこそ、その重さを忘れずに大切にしていきたい。
 
この出来事は教えてくれました。
「腹の底から人や地球の幸せを願う時、その想いはめぐり廻って自分にかえってきます」