一番よく見る番組は、かれこれ今から35年前にはじまった「渡辺篤史の建もの探訪」の番組はとにかく好きでした本当によく見ていました。
参考)、「渡辺篤史の建もの探訪」は、1989年春、沖縄を皮切りに桜前線と共に北上しつつ、日本全国の名建築を訪ねる旅番組として企画されました。
つまり3か月で終わるはずだった…のですが、いつしか評判を呼び、気が付けば日本有数の長寿番組に。取材対象も公共建築から徐々に住宅へとシフトし今日では住宅専門番組となったのです。
- その後、この手の番組が多くなりました。
その中で自身もリフォーム番組やリノベーション番組に』お声が掛かり「辰巳琢朗」氏と一緒にリフォーム番組に出演したり、当時はなぜこの人と思われる歌手の「ジュディーオング」さんともリフォーム番組で共演させて頂いた番組もありました。
- 「湘南スタイル」というネーミングを生み出したのもその頃でした。
主婦の友社編集長と共にインテリア雑誌の仕事も関わったいましたので、実はその編集長にスタイリングの命名をして頂いた経緯を今でも覚えています。
あれから30年の時が流れ皆な同じように歳を重ねてきました。
その中でも新しい番組がどんどん増えていますが、秀逸なお宅訪問としてあげられる番組を紹介します。
- それは、『ポツンと一軒家』と『家ついて行ってイイですか』の2つ。
- この番組に絞り込んだ理由とは?
共に「家」と銘打っていますが、実はその中に潜む「人間的なドキュメンタリー」をどこまでも追い続ける姿勢に共感を受けます。
単なる家の素晴らしさより、家と言う器の中に住む「人々」の生き様に迫る底力をグイグイと深堀しながら人物像の素晴らしさをさり気なく、時に浮き彫りにする所に感動があります。
- 「家は住む方の性格や人格までに影響を与える」と。
以前のコラムにも「家が持つ不思議な力」で書いています。
共に家の中まで入り、その挙句冷蔵庫の中まで抉り出す行為にはバラエティーな面でホットさせその反面人生模様では止めどなく物語をドキュメンタリータッチに仕上げています。人間性と家の繋がりをどこまでも表裏一体である点を大事にした映像です。
- そこに制作側のプロ意識と思惑を感じます。
この点「お宅訪問」が優等生である所以ですが、見る側がからすれば、何処までも正論だから時に疲れたり、飽きたりするところかもしれない?世の中は何処か抜け感があるほうが楽しくもあり悲しくもある「喜怒哀楽」を表現できる人物像にフォーカスする事で番組自体が親しみが湧いてきますから!注)大事な構成です。
- その観点から言えば「湘南スタイル」も何処か抜け感です。
湘南人特有のノンビリ感にアンニュイな日常を溶け込ませた生活スタイル。人生に特別な意味を付けづに、色んな経験を重ねた人々が、何となく繋がりあう環境。開放的で楽観的な付き合い方で生きて行こうよみたい感が漂っています。
- それは、30年後になっても、今回の『raku-style』にも引き継がれてます。
アバウトな感性で何処にいて家の中の様子が一目でわかる「オープンスペース」で敢えて仕切りをを作る事無くすれば、何処にいても窓からの「光と風」の気配を感じられる家。
- all-in-oneの空間。
千利休が500年以上前に「茶室」という空間を創造した意味は「宇宙空間」全体を表し、現在の居住空間の住まい方定義の「いろは」に通じています。
それが『raku-style』 通称:楽な生き方に繋がっている気がします?