思い起こせば時の経過は早い～デザインの創造に悩み続けた時に、ふっと移住先の湘南で出合った家のリノベーションに巡り逢い、じっとその家と一人で何時間も向き合っていた事を今のように思い出します。当時、デザインの創造に頭を悩ませながら人との出会いの中で東京より新天地となる湘南に移住することになり、まるで違う環境時間までも時間迄ものんびりと流れそれに身を任せ正面から向き合い、その古い家と対面しながら幾度となく一対一で会話をしながらこの家はどの様に生まれ変わりたいのかとか、どの様になりたいのとか家と自身が対話しながら一人海の浜辺を散歩していました。
そんな有る日、私の頭に天から降りてきたデザインが後の「湘南スタイル」の原型でした。時に世は「カントリースタイル」という自然素材が好まれていた時期でもありましたが、独自のそうではない何かを新たに創造するデザインコンテンツが次から次へと沸き上がり「自然」「海」「太陽」「風」「潮騒」「砂浜」「ゆとり」と、全てが東京にはほど遠い環境でした。そんな中でデザインコンセプトが出来上がりました。
コンセプトは湘南ですが田舎では無く、エレガントさとナチュラルさをミックスした大人の「フレンチ・スタイル」と私自身は思っていましたが、時のインテリア雑誌の編集長がシンプルに「湘南スタイル」というネーミングを付けてくれました・・・確かに（笑）
それからは、独自のデザインスタイルが決まり～お客様の要望にも多くお答えしてきました。それからの10年と言う歳月は独自のスタイリングが確立された期間でもありました。
商業デザイナーの立場から言えることは人に喜んで頂けると言うことが大前提です。と言っても、それは物まねで無く自身の創造から来るデザインスタイルの確立でなければ成らないと。いつの世も自分が創りたい物と、人が喜ぶと言う感性が交わるとは限らない場面が多い中で、創造した湘南スタイルは正にピッタリと「時代のニーズ」がクロスしたデザインでした。
その後、25年経過しても尚スタリングのネーミングは成長と進化を遂げながら色あせること無く未だに輝いている様子は月刊誌の「湘南スタイル」を見れば分かります。今日はそんな時代を創造した代表的な写真をご覧下さい。
