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恋愛 IQ 99.9 04:『交差する想い、すれ違う心』MAR 02.2025-Nit. Sunday

「どうして、私たちはこうなったのだろう」

同じ部屋にいるのに、心の距離だけが、少しずつ遠ざかっていく。

そんなことに気づいたのは、二人で並んで歩いていたはずの道のりが、いつの間にか、違う方向に伸び始めていたからだ。

変わったのは彼なのか、それとも私なのか。
いや、どちらでもないのかもしれない。

恋は、いつも最初は燃えるように熱い。
その熱を守るために、人は必死で手を伸ばす。

けれどある日、ふと気づく。
その手は、もう届かない場所にあるのだと。

それは、はっきりとした別れではない。
ただ静かに、しかし確実に、すれ違いは始まっていた。


「交差する想い」

彼の顔を見ているのに、彼の表情の奥にあるものが見えない。

会話はある。けれど、それはかつてのような意味を持っていない。

「最近、忙しい?」
「うん」

それだけ。以前なら、彼はすぐに詳細を話してくれた。どんな仕事をしていて、どんなことに悩んでいるのか。私も、それを聞くことが嬉しかった。

けれど今は、言葉は増えない。
知りたい気持ちはあるのに、聞けない。
聞いてしまえば、何かが決定的に壊れてしまいそうで。

言葉を交わしているのに、互いの想いはすれ違ったままだった。


「すれ違う心」

二人でいたはずなのに、
最近は、どこか独りの時間が増えたように感じる。

食事の時間も合わなくなり、
休日の過ごし方も変わった。

別々の時間を過ごすことは、
恋が冷めた証拠なのだろうか。

それとも、
一緒にいることに安心して、
努力しなくなっただけなのだろうか。

たった一言、
「会いたい」と言えばいいだけなのに。

それが言えなくなるのは、
どうしてなのだろう。


「すれ違いは、決定的な別れではない」

愛は、いつも同じ場所にはいられない。

近づいたり、遠ざかったりしながら、
それでも続いていくものなのかもしれない。

すれ違いが、ただの通過点なのか、
それとも、もう戻れない距離なのか。

それを決めるのは、
きっと、ほんの小さなきっかけなのだろう。

手を伸ばせば、届くのかもしれない。
けれど、その勇気が、今は持てなかった。