混乱の中で真実を見つけだす！
ヒロシは、長年の努力を経てようやく年金受給の時期を迎えた。期待に胸を膨らませて申請書を提出したものの、返ってきたのは予想外の書類の山。年金事務所は完全に手作業で書類を処理しており、デジタル化など夢のまた夢だと知り、彼は驚愕する。
電話で確認した際、担当者から「ネットには繋がっていません」と告げられ、ヒロシは二度も確認してしまった。「これが21世紀の日本なのか？」
追加書類がないと支給できないと言われ、ヒロシは目を疑った。「マイナンバーがあるのに、なんの役にも立たない…」そんな思いが胸に込み上げる。
ヒロシは呆然としながらも書類を集め、提出するしかなかった。しかし、その過程で彼は、年金事務所のシステムがあまりにも非効率で、混乱している現実を理解する。すべてが紙ベース、すべてが手作業。DX（デジタルトランスフォーメーション）など、どこにも見当たらない。
さらに、年金機構側で確認できる情報があるにもかかわらず、申請者が書類を出さない限り処理は進まない。この矛盾に、ヒロシは「年金制度は申請者に全責任を押し付けている」と感じ、システムの不条理さに頭を抱えた。
一方、年金事務所の説明書は不親切極まりない。ヒロシが問い合わせた内容も曖昧で、「どこにその書類の指示があるのか」と尋ねても、はっきりとした答えは返ってこない。「こんな不親切な書類で、どうやってご年配の方々が理解できるのか？」。ヒロシは怒りを抑えつつも、次第に無力感に包まれた。
「もう、年金機構の不祥事は明るみに出て久しい。なのに、システムは全く改善されない」。彼はついに、「年金一揆を起こすべきかもしれない」と本気で考えるようになった。
現代日本の年金制度は、DXの波に乗り遅れたまま、申請者を混乱の渦に巻き込み続けている。しかし、ヒロシは決して諦めなかった。彼は未来の年金受給者たちのために、声を上げることを心に誓ったのだった。
注釈、2019年当時の社会現象の物語より。
テーマ: 年金制度の非効率さに対する批判と個人の無力感を題材にした内容に皮肉を交えながら描いたお話です。（笑）
